2012年12月6日木曜日

鈴鹿選手権 第7戦 レースレポート YAMAHA-SS/X30/SFC

鈴鹿選手権第7戦は12月2日に開催された。


YAMAHA-SSクラスはハラダカートクラブから2名のドライバーが出場。エントリー台数は38台だったため、公式予選、予選ヒートは2グループに分けられ行われた。
Aグループに広瀬光結(TONYKART)が出走。公式予選は13位で終える。予選ヒートは他のライバルと激しいバトルを展開しながら、スタートポジションと同じ13位でフィニッシュ。予選は難なく通過した。
Bグループには岩田啓佑(FA-KART)が出走。公式予選は終始単独走行になってしまい、タイムも奮わず17位と出遅れてしまう。それでも予選ヒートは他のライバルとバトルを展開。レース終盤まで15位と予選通過ラインまであと一歩のところであったが、前方のライバルがスピンで後退したため14位に浮上。そのポジションを守りきり予選通過を果たした。
決勝ヒート。広瀬は26番手、岩田は27番手からスタート。フルグリッド34台が1コーナーへ流れ込んでいく。当然のようにアクシデントがいたるところで発生。その中でも広瀬はポジションをアップし、16~7番手争いを展開する。一方、岩田も順位を上げるものの、マシンの調子が思ったように上がらず苦戦し、ペースが上がってこない。数台との激しいバトルを展開した広瀬であったが、レース終盤に差し掛かるころ痛恨のコースアウト。復帰したものの、集団からは遅れてしまった。結果、広瀬は20位フィニッシュ。岩田は24位フィニッシュでこのレースを終えた。


X30クラスのエントリー台数は28台。若手の登竜門として確立しつつあるこのクラス。全日本ジュニア選手権に出場していた稲寄速人(FA-KART)は、このクラス初参戦ながら公式予選で15位。トップからのタイム差はわずかである。16位に橋詰拓馬(FA-KART)、18位に店長(FA-KART)、20位に高瀬啓太(TONYKART)、23位に織田祥平(FA-KART)、27位に橋詰龍二(FA-KART)。
予選ヒート、グリーンフラッグともにコースインが開始されるが、店長のエンジンはトラブルを抱えてしまい無念のDNS。稲寄は全日本で培ったスタート感をここでも発揮しポジションを上げる。また、拓馬も同じようにポジションを上げていく。タイム差、エンジン差が非常に小さいX30クラスはわずかなミスで一気にポジションが変化する。その中でも稲寄は初レースと思えない安定したペースで上位を狙っていく。その後方に位置していた拓馬であったが、コースアウトで順位を落とした後、リードペダルのトラブルによりあと1周のところでリタイヤ。最上位は稲寄の12位。高瀬が22位、龍二が24位、織田が25位、拓馬は27位、店長は最後方28位から決勝をスタートすることとなった。
決勝ヒート。スタートの2コーナーでアクシデントが発生するも、中盤以下のため上位に混乱はない。稲寄はこの決勝でもポジションを上げてオープニングラップを終える。その後、他の速いライバルとともに着実にポジションを上げていく。その後方では店長、織田、拓馬、龍二、高瀬もポジションを回復させていく。稲寄はトップグループが激しいバトルをしているため、中盤以降どんどんペースアップ。ラップタイムはそのトップグループよりも速い。拓馬は1台ずつ着実にポジションを上げる。店長はアクシデントでいったん下がる。その後方では龍二、高瀬、織田が追走。ファイナルラップでトップグループに追いついた稲寄はオーバーテイクするには距離が遠く、最終的に8位フィニッシュ。悔しい結果ながらもシングルフィニッシュを果たした。拓馬は16位、店長は20位、龍二が23位、高瀬が24位、織田は25位となった。


SFCクラスは16台のエントリー。チャンピオン争いはランキングトップの岡本孝之(CRG)とディフェンディングチャンピオンの清水寿昭(FA-KART)に絞られた。岡本は圧倒的に有利で、清水が優勝をしてもその後方でフィニッシュすればチャンピオン確定という展開。
公式予選でトップタイムをマークしたのは2戦ぶりの出場の白川孝広(KOSMIC)。白川は練習無しのぶっつけ本番ながらその速さを披露。2位は清水。岡本が3位で好位置。野田卓司(FA-KART)はトラブルによりタイム計測ができなかった。予選ヒート、まずスタートで明暗が分かれる。清水は抜群のスタートダッシュでトップに浮上。白川は少し出遅れ2位。岡本は最も出遅れてしまい5位にドロップ。序盤、白川がライバルにパスされ3位に後退。そのライバルはトップ清水の背後に迫る。しかし、周回が安定してきた中盤以降は順位変動無くこのままフィニッシュ。清水は予選トップの2Pを加え、逆転チャンピオンへ望みを託す。白川は3位。岡本は5位。後がない。野田は8位までポジションを回復。
運命の決勝ヒート。清水は好スタートでトップを死守。白川はスタートこそまずまずであったが、序盤のペースが上がらない隙に順位を落としてしまう。さらに岡本はこの決勝のスタートでも出遅れ7位に後退。岡本にとっては絶体絶命のピンチに陥った。しかし、岡本のスピードはこの決勝で爆発する。中盤に差し掛かるころには2台をパスし5位に浮上。さらにトップ清水よりも速いペースで追走する。一方清水はペースが思ったように上がらず2~3位のライバルに攻められる。が、ここでなんと岡本がストップ。マシントラブルにより痛恨のリタイヤ。俄然有利になった清水。完走すれば清水のチャンピオン。万が一リタイヤすれば岡本がチャンピオンという図式に切り替わる。それでも必死にトップを守る清水。ここで2~3位のライバルがバトルを展開しペースダウン。ファイナルラップ、少しのマージンを持ったまま清水は見事トップチェッカー。優勝とチャンピオンを同時に手に入れた。白川は5位。野田はまたしてもトラブルでリタイヤという結果に終わった。


清水は前人未到の5年連続チャンピオン。おそらくレーシングカートの世界をもってしてもこの偉業はなかなか無いであろう。

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