2012年7月23日月曜日

SL中日本シリーズ Round4 レースレポート

2012SL中日本シリーズRound4は、7月22日開催された。
前日の雨が朝まで残り、路面は微妙な状況。本格的ではないものの、霧雨があたりを包む。
それでも公式練習が始まるころには徐々に路面状況も回復し、タイムトライアル以降はドライコンディションでレースが行われた。

YAMAHA TIAジュニアクラス(7台)
タイムトライアルトップは村松伸一(ハラダカートクラブ)。2位は千原幸輝(ハラダカートクラブ)が並ぶ。予選ヒートから村松のスピードは他を圧倒し、2位以下のドライバーに付け入る隙を与えない。一方2位争いは熾烈で、千原を先頭に大橋優樹(ハラダカートクラブ)、真弓陽(ハラダカートクラブ)との三つ巴の争い。その後方では中森広翔(NEXT-ONE)と岩田啓佑(ハラダカートクラブ)がバトルを展開する。予選終盤、2位争いの千原が痛恨のスピン。大橋以下がポジションを上げる。予選ヒートは村松が独走でトップチェッカー。2位大橋、3位は真弓。千原は6位でのフィニッシュとなった。

第7戦決勝ヒート、村松は好スタートから後続を引き離す。2位は真弓が浮上し、3位は大橋が追走。千原はスタートでのアクシデントでコースアウト。最後尾に下がってしまった。トップ村松は快調に飛ばし、2位以下に大きなリードを築く。2位争いは真弓が一歩リードし、3位争いは大橋、中森、岩田のバトル。レース中盤、中森と岩田が大橋をパスしそれぞれ順位を上げる。ここから激しかったのは3位争いで、特に岩田が中森に仕掛けるが、中森はこれをうまく交わしポジションを守る。レースはチェッカーを迎える。村松は完勝で今期5勝目をマーク。2位はTIAジュニアデビュー戦の真弓、3位は中森が意地を守った。
第8戦決勝ヒート。圧倒的なスピードを見せる村松に他のドライバーがどこまで攻めることができるか。しかしそれはオープニングラップでできることではないと見せ付けられる。スタートはアクシデントが発生し、大橋がクラッシュパッドに激しくぶつかりリタイヤ。フロントローからのスタートだっただけに悔しさが滲む。予選で好走を見せた千原は第7戦に続きこのスタートでコースアウト。またしても後方からの追い上げを強いられる。村松は最初の1周で2位にストレート1/3のマージンを築き、その間隔はファイナルラップまで広がり続ける。2位争いは真弓と岩田。今回がカートレースデビュー戦の岩田は堂々と2位を走行。しかし、真弓も負けじと岩田を攻め立てる。レースは終盤に差し掛かるころ、岩田が痛恨のオーバーラン。コースアウトは免れたものの、2位の座を真弓に奪われることになる。それでも岩田はガッツで採算真弓に仕掛ける。ファイナルラップのころ、村松は最後まで手を緩めない。チェッカーが振られる。村松はチャンピオンを引き寄せる6勝目。注目の2位争いは真弓が制し、3位は岩田。4位中森、5位須永、6位千原となった。

SSチャレンジカップクラス(6台)
女性ドライバーが活躍するSSチャレンジカップクラスのタイムトライアルは、和歌山から参戦の北山深翠(ファームレーシング)がトップタイムをマーク。2位は前田憲汰(NEXT-ONE)が今シーズン最上位。3位は4連勝中でランキング1位の女性ドライバー、天白有紀(NEXT-ONE)。予選ヒートは北山がトップチェッカーで決勝のPPも獲得。2位は前田を攻略した天白が浮上。前田は3位から決勝をスタートする。

第7戦決勝ヒート。北山はPPからダッシュに成功しトップをキープ。天白がその北山を追いかける。3位争いは前田と追い上げてきた須永哲也(NEXT-ONE)が激しいバトルを展開する。トップ争いは北山が抜け出し、そのまま独走になると思われたが、ランキング1位の天白がそれを許さない。手に汗握る展開の中、13周目、ついに天白が北山を捕らえる。天白はそのままチェッカーで5連勝。北山は惜しくも2位。3位は前田がなんとか須永を振り切った。
第8戦決勝ヒート。第7戦と同じく北山はトップをキープしオープニングラップを終える。6台に順位変動は無く、まずは各ドライバー、状況を見据えたレース展開。隊列は徐々にトップ2台とその他4台に分かれ始める。トップ争いは、今回は北山がキープする。3位争いは5周目に須永が一気に4位にポジションアップし前田に迫る。トップ北山は天白を振り切りトップチェッカー。うれしい優勝を飾った。2位は天白。3位は最後の最後に前田をパスした須永が入った。

PRD Avantiクラス(5台)
今回はエントリー5台と少し少なかったAvantiクラス。タイムトライアルは原田稔一(ハラダカートクラブ)がトップタイムをマーク。2位には武内広明(ハラダカートクラブ)が1000分の3秒差。予選は原田が好スタート。2位にはTT3位の松本晋吾(NEXT-ONE)が浮上。スタートで出遅れた武内と藤原幸則(NEXT-ONE)、川北浩之(ハラダカートクラブ)がスタートで接触。藤原はマシンにダメージを負ってしまいリタイヤ。原田と松本はテールトゥノーズでレースを展開。その後方では川北と武内がバトルする。予選はこのまま終了し、原田が決勝のPPを獲得。2位は松本、3位川北、4位武内となった。

第7戦決勝ヒート。原田は危なげなくホールショット。松本、川北、武内と順位変動無くレースはスタートする。なお、藤原はマシンのトラブルが深刻でレースをあきらめている。レースは原田と松本のトップ争いと、川北と武内の3位争いに絞られていく。トップ争いは予選同様テールトゥノーズでレースを展開。仕掛けどころを見つけようとする松本だが、なかなか原田も付け入る隙を与えない。原田は後半、松本を少し引き離しトップチェッカー。2位は松本、3位争いは河北が制した。
第8戦決勝ヒート。マシンの回復に努めた藤原であったが、修正しきれずこの決勝も欠場することになった。PP原田は三度好スタートでトップをキープ。2位は川北がスタートで松本をパスし浮上する。原田は徐々にペースを上げていき、後続を引き離していく。2位争いは川北を先頭に松本、武内が激しくバトルを展開する。順位変動はないものの、一触即発の緊張感がある。レースは原田がそのまま独走でチェッカー。2位は川北がそのポジションを守りきり、3位は松本、4位武内であった。
※原田は章典外のため表彰、ポイントはありません。

YAMAHA SSクラス(15台)
今シーズン最多の15台のエントリーを集めたYAMAHA SSクラス。タイムトライアルトップは小学生ドライバー松藤翔也(ハラダカートクラブ)。辻元拓馬(ハラダカートクラブ)。ランキング1位の稲寄速人(ハラダカートクラブ)は5位からの追い上げ。SSクラスは予選ヒートから激しいバトルの応酬であった。スタートでトップに浮上したのは辻元。松藤は2位にドロップし、さらに2周目は好スタートをきった稲寄にもパスされ3位に後退。さらに橋詰拓馬(ハラダカートクラブ)にも交わされ一気に4位までポジションを落とす。辻元、稲寄、拓馬のバトルは5周目、3コーナー出口でスリーワイドに。行き場を失った辻元はコースアウトしリタイヤ。トップには拓馬が浮上する。稲寄は2位をキープ。3位は松藤。4位には橋詰龍二(ハラダカートクラブ)がつける。予選ヒートはこの順位で終了し、拓馬がPPを獲得。

第7戦決勝ヒート。オープニングラップ、トップで帰ってきたのは稲寄。しかし、拓馬もピッタリマークする。3位には龍二が浮上し、4位には東拓志(NEXT-ONE)がジャンプアップ。松藤は5位にドロップしてしまった。5周目、橋詰が稲寄を攻略しトップ浮上。レース中盤は順位変動無く進んでいく。終盤に差し掛かる11周目、東と松藤が龍二をパス。さらに松藤は13周目に東をもパスし3位にポジションを戻した。トップ拓馬は稲寄の攻撃を振り切りトップチェッカー。2011年ランキング2位の意地を見せ付けた。2位は稲寄で順調にポイントを積み重ねる。3位は松藤が今シーズン2回目の3位。4位は自己ベストの4位、5位は龍二、6位は味岡裕輔(NEXT-ONE)がしぶとく上位フィニッシュ。

第8戦決勝ヒート。予想通り激しい好バトルが展開されるSSクラス。スタート、拓馬はすばらしいホールショットでトップをキープ。しかし、2位稲寄はコース外に押し出されてしまい5位までポジションを落とす。2位は東がジャンプアップし、3位にはランキング2位の高田唯希(トレンタクワトロ鈴鹿)がポジションップ。チャンピオンに向けてはこれ以上稲寄に離されまいと気合の入ったスタートを切った。トップは拓馬が順調にキープ。追い上げがすばらしかったのは稲寄。5位から2周目に4位、4周目に3位、6周目には東を攻略し2位にそのポジションを回復させる。しかしトップ拓馬ははるか前方。3位は東、松藤、味岡が三つ巴でバトルを展開。終盤の13周目松藤が東をパスし3位にポジションを回復。東は4位に落ちたが、チームメイトの味岡にはそのポジションを渡さない。そしてチェッカー。拓馬は復帰戦で2連勝。2位は稲寄、3位は松藤が入った。

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