SL中日本シリーズRound2は、4月15日春の暖かさで開催された。
今回のレースには5クラス総勢33名のドライバーが参戦した。
今回のRound2が初開催となるYAMAHAカデット&カデットオープンクラスには、合計5名のドライバーが参戦。
タイムトライアルでトップに立ったのは居付明利(KART KOZO R)。2番手には山田杯利(KART KOZO R)。トップから5位までのタイム差は約0.5秒。接戦が予想された。続く予選ヒートは居付と山田のトップ争いと、真弓陽(ハラダカートクラブ)と伊藤琢磨(ハラダカートクラブ)の3位争いが展開。田中大貴(ハラダカートクラブ)はキャブの不調で後方に沈む。レース中盤にはトップ争いが4台に膨れ、激しい展開を見せるも、最終的に山田がトップを奪取し、決勝のPPを獲得。以下、居付、真弓、伊藤、田中と続く。
第3戦の決勝ヒートは山田と居付のチームメイトバトルが激化する。3番手には真弓、4番手には復調した田中。伊藤は出遅れ5位を走行。居付は山田との差を徐々に広げはじめ、見事優勝を飾った。山田は2位。3番手真弓に追いついた田中であったが、オーバーテイクには至らず4位。真弓は守って3位。伊藤は5位でフィニッシュ。
第4戦決勝ヒートは伊藤が好ダッシュ。真弓と山田をパスし一気に2位へ駆け上がる。トップは居付がキープ。山田は3番手。真弓は田中と4番手争いであったが、スピンでドロップ。トップ3は緊迫したバトルを展開するものの、山田がキャブレタートラブルでリタイヤ。居付と伊藤はわずかな差で周回を重ねる。田中は3番手をキープしていたが、なかなかペースが上げられず、真弓が追いついていく。全日本にも出場する居付は徐々に伊藤との差を広げ、最終的には独走で優勝を飾り、2連勝。伊藤は2位。3位争いは真弓が逆転。田中ももう一度返そうとペースを戻すが、3位は真弓。4位田中であった。
YAMAHA TIAジュニアクラスは、デビュードライバー2名を加えて5名の選手にて行われた。
タイムトライアルトップは村松伸一(ハラダカートクラブ)。2位に1秒以上の差をつけてのPP。2位は中森広翔(NEXT-ONE)。予選からは村松の独走劇が展開。スタートからまったく危なげない走りでトップフィニッシュ。2位は中森が守り、3位はデビューレースの大橋優樹(ハラダカートクラブ)。4位は同じくデビューレースの千原幸輝(ハラダカートクラブ)。前回デビューを飾った須永光(NEXT-ONE)はスタートで3位に上がるものの、5位に順位を落としてしまった。
第3戦の決勝ヒート。村松はここでもスタートからトップをキープ。違うクラスのようにペースアップし独走状態。2番手は中森、3番手は大橋が追走。中森と大橋は付かず離れずの緊迫した状態。4番手には須永が浮上する。村松はレースを完璧にコントロールし優勝。2位は大橋の猛追を振り切った中森。大橋は3位。4位は須永、5位は千原が入った。
第4戦の決勝ヒートもトップは村松。他を寄せ付けない走りを披露し、三度独走トップチェッカー。タイムトライアルから一度もトップを譲ることなく完璧な勝利を飾った。2番手争いは中森と大橋で展開されたが、最終的に中森に軍配が上がった。3位は大橋。4位は序盤遅れながらも2位争いに追いついた千原。須永は5位であった。
SSチャレンジカップクラスは4名のエントリーで、すべてがNEXT-ONEのチームメイト。さらにシャーシも全員がHAASEというレースになった。
タイムトライアルトップは女性ドライバー天白有紀(NEXT-ONE)。2位は前田憲汰(NEXT-ONE)、3位はこちらも女性ドライバー堤佳代(NEXT-ONE)。4位は川北秀夫(NEXT-ONE)。予選ヒートからトップ争いが天白と前田、3位争いが堤と川北の争いが展開される。天白は前田との差を徐々に広げトップチェッカー。決勝のPPを獲得する。2位は前田。3位は堤をパスした川北が浮上。
第3戦の決勝ヒート。天白は見事なスタートダッシュを見せトップをキープ。前田も天白に詰め寄る。それでも天白は徐々に前田との差を広げ独走状態を築く。前田も2位をキープする。3位争いは堤と川北であったが、堤は3位をキープする。天白は見事初優勝。SL中日本シリーズにとっても久しぶりの女性ウィナーとなった。2位は前田。3位は堤、4位川北。
第4戦の決勝ヒート。PPの天白は順調にスタート。前田も2位をキープし、逆転を狙い天白に迫る。3位はスタートで順位を上げた川北。堤は4位にドロップ。レースはこのまま周回を重ねていく。経験ある天白は前田を寄せ付けず連勝。TTからのパーフェクトウィンを飾った。2位は前田、3位川北、4位堤の順でフィニッシュした。
今シーズン初開催のPRD Avantiクラスには7名のドライバーが参戦。
タイムトライアルでトップタイムをマークしたのは松本晋吾(NEXT-ONE)。2位は加藤雄祐(ハラダカートクラブ)がコンマ1秒以内差でつける。予選ヒート、スタートで松本の前に出た加藤であったが、ペースがなかなか上がらず、松本が逆転する。松本はそこからペースアップし独走状態。2位にドロップした加藤は藤原幸則(NEXT-ONE)と川北浩之(ハラダカートクラブ)にも迫られる。しかし加藤はそのポジションを死守し2位でフィニッシュ。3位藤原、4位は川北。
第3戦の決勝ヒート。PP松本は今度はホールショット。素晴らしいペースを見せ、2位以下を徐々に引き離していく。2位をキープするのは加藤。3位藤原、4位川北。3名による2位争い。中盤からペースがよかったのは川北。7周目藤原をパスすると2位加藤に追いすがる。松本は独走で優勝。ファイナルラップ、ついに川北が加藤をパスし2位浮上。そのままフィニッシュした。3位は加藤、4位藤原。
第4戦の決勝ヒート。松本は今度も見事なスタートからすぐにセーフティマージンを築く。2位をキープした加藤はペースがまったく上がらず藤原、川北に先行を許す。加藤はその後ピットに戻りマシンを再調整。ピットアウトし周回遅れとしてレースに復帰した。トップは松本。完全な独走状態。2位は藤原であったが、川北が10周目にオーバーテイク。川北はそのまま2位をキープする。3位にドロップした藤原はペースが上がらず、武内広明(ハラダカートクラブ)の猛攻に耐えることとなる。その3位争いに仁科真一(ハラダカートクラブ)、平野達矢(ハラダカートクラブ)も追いつく。一触即発の展開でファイナルラップ。トップ松本は悠々チェッカー。見事2連勝。2位は連続で川北。必至に順位を守る藤原はなんとか3位でフィニッシュ。決め手を欠いた武内は4位。5位は最終コーナーで逆転した平野、6位仁科、7位は加藤が完走した。
毎回激しいバトルが展開されるYAMAHA SSクラスは12名のエントリー。
タイムトライアル、トップタイムは高田唯希(トレンタクワトロ鈴鹿)。1000分の1秒差で2位になったのは稲寄速人(ハラダカートクラブ)。この差が最後に響くとは誰もが思われなかった。3位は最年長ドライバー小田宗孝(オダムセンKC)。予選ヒート、高田は見事なホールショット。2位には小田が浮上。稲寄は3位にドロップ。以下、辻元拓馬(ハラダカートクラブ)、上村和也(Com.DR)と続く。3位にドロップした稲寄は2周目には2位に浮上。さらに高田との差を徐々に詰め、7周目にトップ浮上。しかし、高田も負けじと稲寄に攻撃を仕掛ける。しかし、オーバーテイクまでには至らず、稲寄が決勝のPPを獲得する。2位は高田。3位小田、4位辻元、5位上村。
第3戦の決勝ヒート。稲寄はホールショットからトップをキープ。高田がそれに続く。3位は小田がキープし、4位は上村が浮上。5位に辻元。ここで中盤でアクシデントが発生し2台がリタイヤ。10台でのレースが展開される。トップ稲寄と2位高田との差はわずか。高田はもう少し詰めればオーバーテイクチャンスが生まれる位置に居る。その展開がレース終盤まで続く。そしてファイナルラップ、少し差を詰めた高田は稲寄に仕掛ける隙を伺う。しかし、稲寄もそれをしっかり守りきり、見事トップチェッカー。2位は惜しくも高田。3位は小田。以下、上村、辻元が入った。
第4戦の決勝ヒート。稲寄はホールショットでトップをキープするが、最終コーナーで高田が逆転。稲寄はその煽りでコースアウト。4位にドロップしてしまう。2位には小田、3位辻元。高田はトップをキープし周回を重ねる。稲寄は5周目、辻元を3コーナーでパスし3位浮上。さらに2位小田に詰め寄る。小田もペースを上げトップ高田に迫り、トップ争いは3台。11周目、稲寄が小田をパス。しかし、このバトルで高田は少しマージンを築くことになり有利な展開。残り5周、全力でペースアップする稲寄であったが、高田のすぐ後ろまで迫ったところでチェッカー。高田は今季初優勝。2位は稲寄が入り、ランキングではトップをキープ。3位は小田、4位辻元、5位上村。総合では高田と稲寄は同じポイントだったが、TTでトップだった高田が表彰台の頂点を獲得した。稲寄はTTの1000分の1秒に泣いてしまった…。
次戦のSL中日本シリーズは6月3日に開催される。
0 件のコメント:
コメントを投稿