鈴鹿選手権の第2戦は3月23日、快晴の中開催された。
ハラダカートクラブからは総勢16名のドライバーが参戦した。
SFCクラス
5名のドライバーが参戦したSFCクラス。エントリー台数は12台。公式予選で2番手につけたのは岡本孝之(CRG)。清水寿昭(FA-KART)が3番手、藤松楽久(FA-KART)はチェーントラブルに見舞われながらも5番手。野田卓司(FA-KART)が6番手、高瀬啓太(TONYKART)が7番手とHKCドライバーが上位に入った。予選ヒートはトップの選手が逃げ、その後を岡本が追う展開。以下清水が3番手、藤松は若干スタートで遅れ6番手で上位を追う。しかし、レース後半にアクシデントが発生し、藤松は最後尾に後退。変わって高瀬が5番手に浮上し予選が終了。
決勝ヒートは岡本がセカンドグリッドから抜群のスタートを切りトップに浮上。さらにハイペースで逃げ始め、レース中盤には2秒以上のマージンを得ることに成功する。清水も2番手に浮上。高瀬は4番手に順位を上げる。しかし、PPだった選手がハイペースで追い上げ清水の後方まで迫る。中盤、清水が4コーナーで押し出されポジションをドロップ。高瀬・藤松が清水の前に出る。この中でペースがよかったのは藤松で、高瀬をオーバーテイクすると3位の選手に迫っていく。トップを悠々と走行していた岡本であったが、2番手の選手がかなりのハイペースで追い上げてくるのを察知し、後半にスパートをかける。一時は1秒5まで迫られるが、そこからは近づかれることなくファイナルラップ。岡本は今季初優勝を飾った。藤松は3位の選手にテールトゥノーズまで迫るものの、後一歩決め手がなく4位に終わった。高瀬は5位でフィニッシュしたが、スタートでのペナルティを取られてしまい3ポジションダウンの8位となった。苦しいシーズンを送っている清水は6位に終わった。
Avantiクラス
6名のドライバーが参戦したAvantiクラス。エントリー台数は27台。公式予選で加藤雄祐(TONYKART)は前日練習ができなかったものの、HKC最上位の5位を獲得。小田宗孝(TONYKART)が7位、葛西徳昭(FA-KART)が9位とHKCが誇る60歳オーバードライバーが2名TOP10に入った。浅野秀彦(FA-KART)、金田敦史(FA-KART)両名は出遅れ、それぞれ18位、19位となる。トラブルに見舞われた前回表彰台の葛西佑紀(CRG)は22位と後方からの追い上げとなる。予選ヒートは加藤がポジションキープの5位でフィニッシュ。小田が6位と1つポジションを上げた。葛西徳昭が9位で葛西佑紀は追い上げ10位フィニッシュ。金田はセーフティな走りで14位とポジションを上げる。浅野はアクシデントに巻き込まれたこともあり、順位を上げられず18位となった。
決勝ヒートはスタートで加藤、小田が若干ポジションをドロップ。しかし、特に加藤は10位付近まで順位を落とすこととなった。しかし、レース中盤からペースをどんどん上げ次々にポジションアップ。小田も加藤に負けじと追い上げを開始する。葛西徳昭は自分のペース配分をうまくレースに対応させ、ポイント圏内を走行。一方葛西佑紀はこの決勝ヒートでなかなかペースを上げることができず苦しい展開。レース後半、加藤は4位の選手にテールトゥノーズまで迫る。残り3周、果敢に攻めるが後一歩の決め手がない。後方では小田も追いついてきた。ファイナルラップ、わずかな隙さえあればオーバーテイクできる距離ながら、最後までそのポジションを奪うことができず、加藤は5位となった。小田は6位となり、うれしい鈴鹿での初表彰式を獲得。葛西徳昭も9位でポイントを獲得。葛西佑紀は11位となり、ランキング的には痛いノーポイントに終わった。金田は15位フィニッシュ。浅野は決勝に向け大幅にセットアップを変更して挑んだが、17位と思わぬ順位でのフィニッシュとなった。
CellOPEN MASTERS
中西智紀(FA-KART)が参戦したCellOPEN MASTERSクラスは7台のエントリー。ROTAX-MAXエンジン+YH SL07タイヤの組み合わせはシニアドライバーにピッタリのカテゴリー。公式予選は6位で終えた中西。続く予選ヒートでは一旦7位にドロップするものの、6位の選手との激しいバトルに打ち勝ちフィニッシュ。さらに上位ドライバーにペナルティがあったため決勝は5位からのスタートとなった。
決勝ヒートはスタートではポジションキープ。しかし、序盤のタイヤが冷えているときにポジションを落としてしまう。タイヤが機能してきた中盤では一気にペースアップ。6位の選手を簡単に料理し、5位の選手に追いつこうとさらにペースをあげていく。しかし、ラップタイム的には5位の選手からわずかにいいくらいでなかなかその差を埋めることができない。コースの前半では中西のが速いが、後半では同じか、少し遅れてしまう。この展開の中レースは進み、終盤、上位陣でアクシデントが発生。1人がリタイヤしたため、1つ順位を上げ、さらにポジションを上げるチャンスではあったが、中西の前で復帰したためそれは叶わず5位でのフィニッシュとなった。
YAMAHA SuperSSクラス
総勢25台のエントリーを集めたSuperSSクラス。このクラスには前回表彰台を獲得した水谷圭児(FA-KART)が参戦。公式予選、前日から不調が続いていた水谷は、そのペースを改善しようと走行する。なんとか5位を獲得したが、トップからのタイム差が大きく不安が残る。予選ヒートではその不安が的中してしまい思うようにペースを上げることができず、ポジションを下げ8位となった。
なんとかポジションを上げようとシャーシセットアップを変更して挑んだ決勝ヒート。しかし、オープニングラップでポジションを落とし、さらに苦しい展開となってしまう。しかし、ペースに関しては予選よりも若干改善し、レースの序盤から中盤にかけてポジションを回復させていく。その後後方グループを引き離した水谷は、上位からペースの苦しい選手に追いついていく。終盤、テールトゥノーズまで迫る水谷。しかし、その相手はベテランでうまく水谷の攻撃をかわし、ポジションを奪うまでには至らなかった。水谷は7位となり、なんとかできる限りのポイントを獲得することに成功した。
Parilla X30クラス
2014FA-KART RTのKFドライバーである西村拓真(FA-KART)が挑んだ同クラス。前日練習ではトップグループのタイムを刻んでおり、目標となる優勝も狙える。しかし、公式予選では謎のスローペースに悩まされ13位と沈んでしまう。改善を目的に若干のセット変更を施し予選ヒートへ。しかし、このセット変更が裏目に出てしまい、トップグループとのペースの差は大きくなってしまった。それでもそこは西村自身のドライビングでカバーし、ポジションを5つアップの8位となった。
悪い方向へ出てしまったセットを戻し、さらに路面状況を考慮。違うところを変更して挑んだ決勝ヒート。スタートでうまくポジションを上げた西村は4位の選手に迫っていく。明らかにこちらのほうがハイペースであり、すぐにオーバーテイクできる状況であったが、相手も若いながら激戦で戦っているドライバー。なかなかそのポジションを奪うことができない。しかし、西村はその経験から一気に勝負を決め、オーバーテイクに成功。4位にポジションを上げ、表彰台を目指しペースを上げていく。エンジンの個体差が少ないX30ではわずかなミスが命取りとなる。しかし、ミスが少ないレースでは一度離れた間隔を埋めることは難しい。西村は自分の限界のペースで走行していたが、その差を埋めることができず4位でフィニッシュとなった。レース後、車検で上位がレース中のペナルティを課せられたため、西村は3位で表彰台を獲得した。
YAMAHA SSクラス
今回最多の48台のエントリーを集めたYAMAHA SSクラス。公式予選は2グループに分かれて行われた。Aグループに振り分けられた広瀬光結(FA-KART)、辻元拓馬(KOSMIC)両名も果敢にタイムアタックを開始する。広瀬は誰かのスリップを利用しようとタイミングを見計らっていたところ、逆にターゲットにされてしまい、単独での走行に終始してしまう。しかし、今年好調の広瀬はその中でも3番手タイムをたたき出し、予選に向け順調なポジションを獲得した。一方辻元は前日の不調から、一か八かのエンジン交換が実り大幅にタイムアップ。トップグループには届かないものの、13位とまずまずのポジション。予選ヒートは広瀬がスタートでポジションを落としたものの、バトル強さを発揮し、何とか4位フィニッシュ。表彰台に向け最低限の仕事を完了させた。逆に辻元はまたしてもペース不足に悩まされポジションを下げていってしまう。それでもなんとか予選通過順位は守りきり、決勝に挑む。
決勝ヒート。フルグリッドの34台が一斉にスタートを切る。混戦の中、広瀬はまたしてもポジションダウン。一時は10位付近までドロップしてしまう。しかし、上位陣とそん色ないペースを見せる広瀬は、得意の混戦を抜け出し6位までポジションアップ。しかし、一度のオーバーテイクのミスからまたしてもドロップ。出入りの激しいレースとなる。それでも広瀬のペースは良く、またしてもポジションを回復。しかし、序盤のミスが響いたため、6位となったところでチェッカー。2戦連続での入賞とはなったものの、今の広瀬にとっては不満が残る一戦となってしまった。辻元は大幅にセットを変更し、決勝に挑んだものの、その効果は発揮することなく31位と下位に沈んでしまった。
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