2012年10月14日、全日本カート選手権はいよいよ最終戦を迎えた。
舞台は三重県・鈴鹿サーキット国際南コース。これまでのレース、KF1は1日2レース制であったが、この最終戦だけは1戦のみの戦いとなり、ランキングポイントも1.5倍になる。
金曜日からシャーシのテストを繰り返すFA-KART RTの佐伯新(FA-KART/VORTEX/BS)。チームはこの最終戦の勝利を目指し、ニューフレームを投入。プロトタイプのスペシャルシャーシとあわせて入念に走り込む。しかし、どのセットもパッとせず、タイムも0.2~3秒遅れている状況。特に前回からDLユーザーが調子を上げており、ライバルが増えた格好。土曜日の走行終了後にはさらにシャーシを入れ替える大掛かりな作業も施し、日曜日を迎えた。
朝の公式練習。前日に使用したUSEDタイヤでシャーシのテストを、わずか10分の間に行い、今日のシャーシを選択。気温が若干低かったこともあり、今週のベストタイムを記録。しかし、ほかもタイムは向上しており12番手にとどまる。
続くタイムトライアル。参加台数が多いため2グループに分けて行われた。いつものレースであれば先に行うAグループが有利。佐伯はBグループ。Aグループではコースレコードに迫るタイムをたたき出したドライバーがトップを掴むが、思ったよりタイムが出ないドライバーが多かった。佐伯はBグループの早目からアタックを開始。激しくプッシュし、責め続けたが、ラップタイム伸びず47.709でグループ7番手。全体的にはBグループのほうがタイムがよく、全体で11位とまずまずの結果であった。
予選ヒート、周回数は12周。オープニングラップの1コーナーでアクシデントが発生。いつもの佐伯ならばこれをうまく交わすのだが、今回は巻き込まれてしまった。一気に最下位付近まで順位を落とし、ピットではタイヤ温存も含めてピットインさせようと考えるが、ペースが悪くないため続行。その中できる限りのポジションアップを目指した佐伯。しかし、日本のトップドライバーが集まるKF1ではなかなかポジションを回復させられず、16位に終わる。しかし、オーバーテイクしながらのベストタイムは悪くなく、ファイナルに向けての問題点も発見した。
決勝ヒート、周回数は予選ヒートの倍の24周。3周のローリングを経てスタート。渋滞する1コーナーをかき分けてポジションを上げようとする佐伯だったが、タイミングと展開に恵まれずポジションキープにとどまる。さらに序盤からバトル展開となり、ラップタイムも上げられずトップグループから徐々に引き離されていく。中盤、集団から抜け出した佐伯は一気にペースアップを図り上位を目指す。トップとそん色ないラップペースはシャーシセットの変更もいい方向へ向いていた。1台、また1台とライバルを攻略し、終盤には8位までポジションアップ。その中、3位争いが激化し、その集団がペースダウン。佐伯も集団に追いつきファイナルラップ。一進一退のバトルの3位争いがヘアピンを抜けたこ、。その先の最終コーナーでトップ争いの2名が接触。そこで1名がリタイヤし、佐伯はなんとか6位フィニッシュ。そして2012年の全日本選手権が終了した。
ランキングは暫定で5位となった。このリザルトは2010年の佐藤に続く好成績であったが、もっと上位を目指せたレースもあっただけに、ドライバー、チームともに決して満足とは言えない。さらなる上位を目指し、2013年へのシーズンはすでに始まっている。
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