2012年8月1日水曜日

全日本選手権(西)第4戦・中山 レースレポート

2012全日本選手権 西地域 第4戦は7月29日、岡山県・中山カートウェイにて開催された。
ハラダカートクラブからは3名のドライバーが出場。FP-Jr.クラスにランキング3位の稲寄速人(FA-KART)、地方選手権FS125クラスに橋詰拓馬(FA-KART)、そして初出場の橋詰龍二(FA-KART)だ。

地方選手権FS125クラスは15名のエントリー。今回からFA-KARTにスイッチした拓馬は、初めての中山走行にもかかわらず練習中、トップからコンマ2秒差のベストタイムを記録する。それでも接戦のFS125クラス、全体的な順位はまだまだ後方であったと思われる。龍二はまだ中学2年生とあって体力的にも経験的のみ厳しく、ベストタイムは伸び悩んだ。しかし、走行のたびに自己ベストは更新していった。
公式練習を経て、公式予選に挑んだ二人。兄弟そろってコースインするも、タイミングが悪く単独での走行に終始してしまう。拓馬は自己ベストにも届かず14位、龍二は自己ベストを更新するも15位に終わった。
予選ヒートは拓馬がスタートでポジションを上げる。トップの選手は逃げに入ったが、2位以下は数珠繋ぎの状態でレースが進んでいく。拓馬はこの予選ヒートではかなりペースがよく、自己ベストを更新する走り。しかし、タイムの伸びないドライバーをなかなかオーバーテイクすることができず、逆に隙を突かれポジションを落としてしまう。しかし、レース終盤、意地を見せた拓馬は立て続けに2台をパス。結果11位でフィニッシュする。龍二は14位でフィニッシュ。

決勝ヒート、周回数は長い長い30周。イン側スタートの有利さを生かし、アクシデントを掻い潜って7位にジャンプアップ。そのままの順位でオープニングラップを終える。しかし、2周目の2コーナー、インからオーバーテイクされる際コースアウトを喫する。これで大幅に順位を落としてしまう。龍二はアクシデントを避けたこともあり、ポジションをあげることができなかった。11位争いを他のドライバー、拓馬、龍二の3名で展開しレースが進む。しかし、中盤からはその3名の間隔は徐々に広がり続け、終盤には完全に単独走行になった。龍二はレース終盤、エキゾーストトラブルに見舞われてしまう。そして長い30周のレースはチェッカーが振られる。拓馬は12位とスタートポジションから1つ順位を落としてフィニッシュ。龍二はチェッカーは受けたものの、エキゾーストのトラブルのため失格のリザルトとなった。
次回は地方選手権最終戦となる美浜大会。拓馬は瞬間的なスピードは、過去2戦より上がってきており、体力面を鍛えればもっと上位でレースできるであろう。龍二も速くなったカートに慣れれば本来の力を発揮できるであろう。

FP-Jr.クラスは久しぶりの予選落ちが発生するレースとなった。ここ中山のフルグリッド28台に対し、エントリー台数は30台。予選ヒート、セカンドチャンスヒートを経て、決勝に残れるドライバーを決定する。同クラスランキング3位につける稲寄は、有効ポイントの関係もあり、上位でのランキングに残るためにビッグなポイントが欲しいところ。しかし、土曜日に行われた抽選でデリバリーされたエンジンが思いのほか不調。自己ベストにも遠く及ばず、ペースも悪く、この時点では絶望的な状況に追い込まれた。
日曜日、朝の公式練習。不思議とエンジンは少しではあるが復調する。それでも上位でレースするには厳しい。公式予選、グリーンとともにコースインする稲寄。他のドライバーに警戒されてか、3台で走行する先頭に出されてしまう。スリップの効かない状況ではタイムを伸ばすことができず苦しい展開。1台が稲寄をパスする。そのドライバーを利用しタイムを伸ばそうとする稲寄。時間的にもラスト1周、渾身のアタックで全体の5番手タイムを叩き出す。
公式予選の結果によりAグループの3位スタートとなった稲寄は、予選ヒートでスタートから上位を狙う。しかし、スタートの瞬間、イン側から差されアウト側のドライバーと挟み撃ちにあってしまう。しかし、2コーナーを大外から捲くった稲寄はなんとか3位をキープしオープニングラップを終える。前方の2台はバトルを展開し、後方からも追い上げる選手がいる。緊張感あるレース展開であったが、稲寄は3位の座をキープしフィニッシュ。決勝ヒートは5番手からのスタートとなった。

決勝ヒート。周回数は過酷な30周。スタートはイン側が有利。その通りになり2コーナーで3位に浮上。さらに4コーナーで2位に浮上。完璧なオープニングラップを決めた稲寄。トップの選手は逃げ始めたが、稲寄の後方もバトルがあり、少しマージンを持って序盤戦を終える。中盤、2位をキープしたいところであったが後方からファステストラップで追い上げる選手にオーバーテイクされてしまう。反撃を試みる稲寄だが、絶対的なスピードが足りず、逆に徐々に差を広げられてしまう。それでもその後方のドライバーにはまったく隙を与えない。その後方のバトルもあって稲寄は3位をキープしファイナルラップ。前方のドライバーとは大きな差をつけられてしまったが、後方にもオーバーテイクされるマージンを持っていた稲寄。そしてチェッカー。全日本FP-Jr.において見事自身初の表彰台を獲得する3位でフィニッシュした。これまでもその可能性は十分あったが、なかなか実現には至らなかった。ランキング3位もキープし、次戦は美浜大会に挑む。
今回、調子の出なかったエンジンを引きながら、メカニックである父とともにその最大限の結果を残した。この結果はかならずこれからのレースに役立つであろう。

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